第4回関西支部大会


第4回関西支部大会 開催案内
(第2報)
 

【大会テーマ】「グローバル人材を育成する国際教育プログラムの学習効果」
                      ~留学や学習活動で「何」を習得したのか~

【概要】
 日本の人口減少は日本の将来の消費動向にも影を落としている。そのため、多くの企業は将来に向けて海外での事業展開をより活発化しており、その結果、近年特に大学には大量の「グローバル人材の育成・輩出」が求められている。一方、大学などの高等教育機関も、学生の在学中の海外経験がグローバル人材の育成に役立つことに気づき始め、海外留学やインターンシップへの取り組みが広がりつつある。この様な複数のプログラムを実施する大学が増える中、海外経験がもたらす個別の学習成果を評価する必要が生じ、この目的に適した評価法の必要性も高まってきた。国外においては多くの評価ツールが台頭してきたが、「日本人学生に合った」測定法が未だ確立されていないのが現状である。この様な背景を鑑み、本関西支部大会では、Intercultural  Communicative Competence(ICC)について研究し、『相互文化的能力を育む外国語教育』(大修館書店)などの翻訳書を出版しておられる長崎大学の古村由美子氏に、特別講演として、日本人学生を対象とした異文化対応力の測定方法が、今、どこまで確立されつつあるのか、そしてその問題点は何かについてご講演いただく。次に、シンポジウムでは、現在ある海外の異文化対応力の測定方法が日本人の学生にそのまま投入できない理由や、今までの経験から日本の学生を対象とした新たな評価法を開発する意義について、ディスカッションを行う。議論の中で、昨今の潮流である国際交流関係の事業や教育プログラムを傾向に基づき、学生のどんな成長・進捗を測りたい(測るべきな)のか、またそのために考えられる新たな測定項目や評価手法について、オーディエンスとともに考えていきたい。

【開催日時】   2018年2月17日(土)

【開催場所】 関西大学 千里山キャンパス(吹田市)
         第二学舎3階

【支部大会参加費】     会員 1000円、非会員 1500円、学部学生 無料 
                                  =>参加申し込みフォーム

<プログラム>
10:00-12:00          異文化対応力育成専門部会 ミーティング (場所:TBA)
    
13:30-13:35        開会式・会場校挨拶
                             前田 裕(関西大学国際部部長/副学長)

13:35-14:20       特別講演
「異文化対応力測定方法開発の試み:カテゴリーと質問項目の観点から」
古村 由美子(長崎大学 教授)

<趣旨>                                                                           
2012年度に文部科学省によるグローバル人材育成事業が始まって以降、それ以前にも増して海外留学、海外語学研修やインターンシップ等様々なプログラムが日本の大学で広まっている。これらのプログラムの成果測定には英語テストの成績が使用されることが多いが、実際に文化の異なる人との交流には語学力と共に、異文化対応力が必要となる。しかしながら、この能力を測定することは難しい。海外で開発された複数の測定方法は移住した人々やビジネスマンを対象とするものが多く、日本人学生の異文化対応力測定には適さない質問も含まれている。本講演では、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のIntercultural Competence分野に寄与したByram(1997, 2008)のICCモデルの構成要素を概観し、各要素が日本人学生の体験に関連しているかを検証し、さらに他の既存の測定方法を参照しながら、具体的な設問作成を試みる。


14:20-14:30     休憩

14:30-15:30     シンポジウム
『国際教育プログラムと成果測定・評価を考える』(仮) 
ファシリテーター:小野博/グローバル人材育成教育学会会長
登壇者:古村 由美子(長崎大学 教授)
            青柳   達也   (佐賀大学)
    横川 綾子 (明治大学 特任准教授)
    池田 佳子   (関西大学 教授)
<趣旨>
近年、多くの大学で海外留学やインターンシップなど、複数のプログラムを同時に実施する大学が増え、担当教員は個別のプログラムの成果を比較したいと考えている。海外における異文化対応力の検査法は、実際に国内で市販され、大学に導入されているものもある。しかし、中には、日本人高校生・大学生が答え難い設問や、聞いてはいけない質問もあるとの指摘がある。そこで、学会では、異文化対応力育成専門部会を発足させた。専門部会では、支部大会開催時に研究会を重ね、日本人学生を対象とした新たな評価法を開発することとした。本シンポジウムでは、各シンポジストからどのような資質の変化を測定したいのか議論し、海外の評価法を参考に、専門部会で評価法の試作・検証の後、学会員へ提案したい。


15:30-16:00      一般発表1
「日米の海外体験プログラムのあり方から考える
                     −海外派遣プログラムの果たす役割と異文化理解教育」
根本 斉 (国際教育交換協議会(CIEE)日本代表代行)

<趣旨>
グローバル人材育成の必要性が言及されて久しいが、戦後からバブル期を経て現在にいたるまで、留学や海外体験を通じた異文化や言語についての学びは継続して行われてきた。昨今の海外体験はボランティア活動を含め、異文化理解の手法や体験のあり方は多様化してきているが、それらの経験から学び取ることのできる価値は変わってきているのであろうか。
国際教育交換協議会(CIEE)は、1947年アメリカの大学関係者によってニューヨーク州に創設された。日本代表部は1965年に設立され、海外交流と合わせTOEFL日本事務局としても活動し、非営利教育団体として交流・テスト事業に長い歴史と経験を有している。現在CIEE 米国本部ではアメリカの高校生・大学生を対象とした派遣プログラム、J1/F1ビザによる海外からの受入プログラムを年間30,000人規模で運営し、日本においては短期の海外団体研修、海外での短期ボランティア等のプログラムにより年間3,000名以上の若者を海外へ送り出している。これらのプログラムが、日米それぞれの国において異文化理解教育をどのように促進してきたのか、CIEEのプログラムを題材として考察を試みる。

16:00-16:30  一般発表2
「留学生というグローバル人材の育成」
古川 智樹(関西大学 准教授)
吉田 圭輔(関西大学SUCCESS-Osaka推進コーディネーター)他

<趣旨>
グローバル戦略展開の一環として2008年に「留学生30万人計画」 が策定され、また、「日本再興戦略2016」 では日本における外国人材の活用及びそれに伴う外国人留学生の受入れ、就職・生活支援の強化が謳われており、外国人留学生の数は近年増加傾向ある。しかしながら、受け入れた留学生を高等教育機関としてどうグローバル人材として育成し、社会に送り出していくかについては議論が進んでおらず、留学生の人材育成及び住環境・就職支援は喫緊の課題となっている。本発表では、本学をはじめとするCARESコンソーシアムが提供する住環境・就職支援の取組を紹介し、外国人留学生というグローバル人材をいかに育成していくか、(ビジネス)日本語教育、キャリア教育、インターンシップ教育が一体となった留学生人材育成教育プログラムモデルについて考える。

16:30-16:40       休憩

16:40-17:10  一般発表3
 キャンパスの国際化「海外と繋げて共修するCOIL」
エルヴィタ ウィアシー(関西大国際部KU-COILアシスタント・コーディネーター)
池田 佳子 (関西大学 教授)他

<趣旨>                         
COIL(オンライン国際交流学習)授業の学習成果の測定は、その教育実践の性質から、外国語の実用的な言語スキル、異文化の能力など、学習者のスキル成長といった複数の側面を評価する必要がある。現在COILを実践する国内外の大学機関でその検討がなされているが、本発表では、関西大学における試行的な評価ツールの検討についてオーディエンスと意見交換をしたい。2017年秋学期に、COIL授業を受けた学生の学習成果を測定するために、2つの評価ツールを導入した。一つ目は、Oral Proficiency Interview-computer (OPIc) というコンピューターベースの外国語(英語)のオーラルコミュニケーション能力の測定テストである。2つ目は、Beliefs, Events, and Values Inventory(BEVI)というWebベースの心理学を基礎とした異文化対応の特性のプロファイリングができるサーベイツールである。本発表ではOPIcとBEVIを活用した結果をとりまとめ、これらのツールの適合性と、今後の展開について考察を行う。

17:10-17:40  一般発表4
「米国非営利教育機関から見た1学期・1年間の留学経験のアセスメント」
ブレット・ラミンジャー(SAF日本事務局 ディレクター )
藤本 実千代 (プログラム運営・学生支援 マネージャー)

<趣旨>
米国非営利教育機関であるThe Study Abroad Foundation (SAF)は、設立の2000年以来、日本から欧米諸国へ1学期・1年間の留学経験を通し、国際社会において活躍できるグローバル人材の育成に尽力してきました。2017年には、同じくグローバルリーダーの育成をかかげ60年以上に渡り12万人を超えるアメリカ人学生を海外留学、海外インターン留学へ送り出してきたIES Abroadと合併。IES Abroadが構築したIES Abroad MAP (Model Assessment Practice)等を紹介しつつ、今後のSAF日本事務局が成しうる日本人留学生のアセスメント方法を考えます。
 
17:40-17:50     会長挨拶

17:50-17:55     閉会式 支部長挨拶
                            支部長挨拶 池田 佳子(関西大学)

18:30-               情報交換会 (最大35名)
                            【場 所】チルコロ
                            【参加費】一般・会員 3000円 学生1500円

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